2010年 04月 25日
「新聞が人気をあふり、ラヂオ迄がヂっとしてをれぬ程の人気を集める鮎の解禁とはどんなものか、解禁日の賑はひを眼のあたりに見た人は・・・・・」。 昭和十三(一九三八)年六月一日の鮎解禁日の写真(↓↓)に添えられた文章だ。 レンズは上流を向いているのか、逆方向なのかは定かじゃないが、小田急線鉄橋下の賑わいだそうです。 友釣りはまだポピュラーじゃなくて、ドブ釣り主流の鮎釣り。 昭和十四年に三省堂から出版された写真解説による我が国初の釣り本・『日本の釣』。 前年にロングセラーを記録することになる『釣り百科』を出した松崎明治の著書で、戦前・昭和の釣りはこの二冊で網羅される仕組みの本だ。 著者は朝日新聞で釣り欄を担当した人です。 水の抵抗と泥砂の粘着力で、「習練なくして、こんなに颯爽とは歩けるものじゃないよ」とある。 下駄の高さは五十センチほどもあった。 右は下駄釣りから」発展した脚立釣り。 歩かずとも船が渡してくれ、お弁当も届けた。 アオギスは船影恐れて、コレじゃないと数釣りは出来なかった、といいます。 砂浜に突き刺した釣竿の他にもう一本、夏のキス釣には棒っ切れが必要だった。 ドーナツ型のオモリをスルスルっと棒っ切れに通して、棒を振り抜く勢い使って遠くのキスの所まで仕掛けを届けた。 当たりがあったら、糸を巻き取るのではなくて、釣竿担いで砂浜を駆け上がっていた。 『車』と呼んだ巻き取り専用の太鼓リールも考案されていたが、高価だったこともあってまだ高嶺の花。 スピニングリール登場前は、こんな方法でキスやイシモチを狙っていました。 「投げ釣の珍技法」とあるから、千葉・九十九里で始まった地域限定の釣りだったようだ。 五十メートル近くまで飛ばしていたらしい。 資料的価値満載の本、写真も著者自らの手になる。
by molamola-manbow
| 2010-04-25 08:19
| 潜り・磯釣り・海
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