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2011年 08月 14日

  ヒロポンなる覚せい剤

いつ発刊されて何年続いた雑誌なのかは知らない。
  ヒロポンなる覚せい剤_d0007653_22523277.jpg昭和二十六年(一九五一年)夏の『笑いの泉・臨時増刊号』(白鴎社)、艶っぽい話を当時の著名人百人に書かせてます。
目次めくって百人の執筆陣を眺め、エノケンの榎本健一、アジャパーの伴淳三郎、それに森繁久弥な~んて顔触れには「名を連ねてて当然かも」みたいな空気を抱いたのだけど、結構な堅物組も書いているんです。
新国劇の島田正吾、作家の山手樹一郎、海音寺潮五郎、山岡荘八、それに女優の沢村貞子・・・・・。
ご存知でしょうか、鮎釣りの世界では伝説的な名人にして随筆家でもあられた佐藤垢石(こうせき)老までも艶やかなヤツを。
中でビックリはハワイ生まれの流行歌手、ヨーデルなども歌ってた灰田勝彦の文章でした。
益田喜頓、坊屋三郎、山茶花究ら、往年の喜劇人との地方巡業で、兄・灰田有紀彦(作曲家)にヒロポンを手渡す場面です。

「ソロソロ徹夜がこたえる歳になってきた。アレ、持ってるかい?」
「ヒロポンね、あるよ、十錠もあればいいかな?」

メタンフェタミン系の覚せい剤、と云うよりもキャッチフレーズは『疲労回復の特効薬』。
太平洋戦争中に軍部が開発し、戦場でバラ撒かれるようになったのがヒロポンです。
戦後六年を経てもなお市販され、誰もが手に入れられて、使用してるムネを堂々と書けたこと。
初めて知った驚きでした。
警視庁に覚せい剤を取り締まる専従班が出来るのは何時からのことでしょう?
レコード界と覚せい剤、歴史は古かったのですね~。

お兄さん作曲のヒット曲『鈴懸けの小径』、偶然ですけど先月blogにしたばかりでした。
『笑いの泉の臨時増版号』、ちなみに百円もしてます。

by molamola-manbow | 2011-08-14 07:15 | 読書


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