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2005年 10月 28日

柿  渋    

d0007653_17511443.jpgこども時代を過ごした鹿児島で使い方を覚えた日本古来の植物染料、柿渋(塗布剤と言った方がいいかも)を、今でも日常的に使っている。
例えば釣竿の修理。
破損したガイドを取り替えたあとの糸の巻き締めに、漆の代わりに塗布する。
障子を張替えた際に、少し気分を変えてみたいと思った時には、障子の下部3,4段に柿渋を塗る。
たったこれだけで、部屋の雰囲気をガラリと変わるから面白い。
前に一度触れたことのあったアケビの蔓(ツル)で編んだ背負子にも、数年に一度塗ることにしているし、籠に和紙を張った塵箱(一閑張り)も柿渋で仕上げてある。
写真(←)の木綿のパンツは91年のワールドカップ・ラグビーを観に行った際に、イギリスのラグビーショップで買ったまま、箪笥の奥で眠っていた代物である。
今回引っ張り出してみると、当時はユルユルだったウエストが丁度良くなっていた。
そこで、柿渋を塗って遊んでみることにした。
柿渋には防腐、防虫効果の他に、撥水性と繊維を堅牢にする力がある。
ということは、ヨットや釣りに使うピッタリなパンツが出来上がるかも・・・・・。
色分けパンダの様なパンツは、そんな発想が元となった。
このパンツ、地面に座り込むことを想定して、お尻の部分が二重になっていて、強度を高めるためのステッチまで切ってある。
磯釣りの際に岩の上に直接座ったり、デッキの上でお尻が前後左右にズルズル滑るヨット用に、元々ピッタリくる品でもあったのだ。

d0007653_17532282.jpgただ塗布するだけで防腐、防虫、防錆効果を生み、撥水性や強度を高める力まで出てくる柿渋パワー。
しかし、欠点が無いわけじゃない。
使っていて、「これが最大の弱点だな」と感じるのは、銀杏の果肉にも似た嫌な臭いがなかなか消えないことだろう。
写真の色分けパンダのパンツも、塗り分けて一週間近く経つのに、まだ臭いが抜け切っていない。
暮れの大掃除の際に障子を張替え、粋な柿渋格子で新年を迎えようと計画した人が居たとします。
すぐに「止めなさい!」とアドバイスしますね。
正月の間中、嫌な臭いと戦うことになるからです。
半年待って、太陽がガンガン照りつける真夏が柿渋塗りには一番いい。
原液を水で薄め、幅広の刷毛で均等に掃く。
太陽光を浴びると、柿渋は思った以上に濃くなるから、きわめて薄い水溶液を、重ね塗りしながら思う色に持ってゆくのがコツである。

柿渋は青々とした未成熟な柿の実を砕いて、取り出した汁液を発酵させて作る。
染色に凝っている連れ合いの本を拾い読みしていて、「そうなんだ」と、最近目からウロコが落ちたのは、「絞りたての青柿の汁液でも、同じ効果を得られる」とあったことだ。
これなら嫌な臭みを回避できるかも知れない。
試せるのは来年の夏になるけど。
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by molamola-manbow | 2005-10-28 10:56 | ホビー


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