2007年 02月 25日
夢と希望とロマンを乗せて、いまハワイの遠洋航海カヌーが海原をすべっている。 "幸福を運ぶ星"の名を持つ『HOKULE'A』号、目的地は日本だ。 ハワイのカヌーというよりも、ポリネシアン民族のスター・ナビゲーション・カヌーと言った方が正確かも知れない。 作ったのはハワイであっても、古代ポリネシアンの絵画を元に復元したカヌーであり、ハワイには継承者が居なくて、ポリネシア全土から星による古代航海術を吸い上げ、学習し、現代の様な海図、時計、六分儀、方位磁石、そして勿論、人工衛星による方位測定システムも無しに、航海しているのです。 この航海には沢山の意義がある。 ▼人間の歴史の再構築 ▼古代航海カヌーの復元と星座による航海術の復元 ▼ポリネシアンの結束と新時代の幕開け ▼カヌー復元に必要な巨大コアの木が無いことに気づいたエコ運動との結びつき、ETC・・・・・・。 大意、小意が複雑に結びつき、からまり、全てを理解するにはアタマはこんがらがるばかりなのですが、 manbowにとっては、血湧き肉踊った少年時代の延長線上にある。 高校時代?に読んだノルウエーの人類学者ヘイエルダールの『コンティキ号航海記』とか『葦舟ラー号航海記』の続きだと。 そう、コンティキ号の冒険では、ヘイエルダールはペルーから筏を出して、「ポリネシア人は南米からの漂着民が流れ着いて住み着いたのだ」とする自説を実践しようとした。 この説に疑問を抱いたのがホクレアのスタートだったのかも知れない。 「タロイモや豚まで積んで漂流するかあ?」と。 キャプテン・クックがハワイを発見した一七七八年には、豚は島内を走り回っておりました。 アフリカの高原を出た人類の祖先が、二本の脚で中央アジア~極東~北アメリカを経て南アメリカの南端まで旅したのは、十八万年前とされている。 海洋の民のオセアニア進出は、グーッと時代が下って三千年前、ソロモンから、サモア、トンガ、フィジーを経て次第次第に遠場へ、そしてタヒチを経てイースター、ハワイ、ニュージーランドまで。 一九七五年に建造されたホクレアは、このことを証明するために地球を四週する距離を帆走し、集大成として今度日本を選んだ。 今年一月(十八日)にハワイ島カワイハエを出港したHOKULE'Aは、二艘のカヌーを従えて、Majuro~Ponape~Chuuk~Satawal~Yap~Palau~糸満経由で熊本に入り、最終的には横浜を目指す。 ホクレアの日本到着はいつだろう。 単独世界一周レースに参加しているハイテクヨット、白石康次郎さんの『Spirit of Yukoh』号は、五月がゴール(スペイン)予定。 ホクレアの横浜入港は当初計画では六月十五日でしたが、舵の故障でスタートが遅れたし、風任せの航海です。 ポリネシアン・トライアングルの南の端で、こんなカヌーにも出遭いました。 公式サイトは『HOKULE'A』がこちら、『Spirit of Yukoh』はこちら。
by molamola-manbow
| 2007-02-25 17:18
| ヨット
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