2008年 03月 21日
桜田門外で水戸の浪士にきられた井伊直弼(なおすけ)のお墓が立つ彦根蕃・井伊家の菩提寺(豪徳寺)に、三重塔が出来ていた。 木材の色艶などから、三、四年、あるいはもう少し経っているかもしれないけれど、とにかく新しい塔である。 「こんなの建てるなら、知らせて呉れよう」などと地団駄踏んだけど、もしも告知などしてしまったら、宮大工さんは仕事にならない混雑に音を挙げたろうと、こちらの方も判ってはいる。 でも、どの様に組み立てて行くのか、絶好の機会を逃したと、地団駄だけは禁じえない。 悔しすぎて頭痛くなりましたよ。 一生に一度、いやいや、塔を建立するお寺なんて無いに等しいのだから、千年に一度巡ってくるぐらいの確率でもおかしくない。 欄間、じゃあない一階の屋根の下の横木の上に、一面に三個づつ、十二支の彫り物が飾られている。 真北を向いた面の真ん中のところから、時計回りに鼠・牛・寅・兎・龍・蛇・馬・羊・申・鶏・犬・猪・・・・と。 飾り彫りの背景はそれぞれで違う。 仔連れの猪が彫られた背景は楓だから、ハハア、花札と同じだな~とか、龍に雲、虎に竹なども「なるほどなるほど」。 首をひねるのもある。 兎と波頭などは「ン?、可愛そうに因幡の白兎だ~」などと。 遠目には見辛いので、二回目は双眼鏡片手に訪れて、一応十二支と背景が何であるか、調べたりした。 仏閣に興味がないので、有名どころの五重塔とか三重塔、何が飾られているのか知りませんが、豪徳寺の塔にはその他の階にもひっそりと何かが居たりする。 肉眼では判らないでしょうが、猫が何匹か、寝そべったりしているのです。 極めつけは目立つ白塗りの招き猫でしょう。 本来は十二支の一番手・鼠が占めるべき座の正面のところに、二匹の鼠を添え物にして鎮座しておいでです。 何たって井伊家との結びつき、招き猫からですものね。 そんなの見ながら、お伽噺の世界へ。 新年の挨拶に訪れた動物を、やって来た順番に選んで、神さまが十二支を作ったという、あれです。 足がのろいので早目に出掛けて間に合うようにした牛の背中に隠れていた鼠が門の前で飛び降りて一番に。 猫は鼠に嘘の日にちを教えられ、新年の挨拶に間に合わなかったので「顔を洗って出直して来い」と怒られて、しょっちゅう顔を洗うようになったのだとか、鼠を眼の仇にし始めたのだとか・・・・・。 猿と犬の間に鶏の居る訳とか。 十三番目に到着した鼬(イタチ)を神さまは可愛そうに思い、月の初日を与えて『ツイタチ』と名付けることにしたのだとか。 豪徳寺の鼠と猫、どのようにして関係を修復したのでしょう・・・・・? 招き猫と二匹の鼠(子) 桜の花 牛(丑)と二匹の小鳥 梅の花 虎(寅) 竹 林 兎(卯)二匹 波 頭 龍(辰) 白 雲 蛇(巳) 五弁の白い花(水仙?) 仔連れの馬(午) 松の葉 仔連れの羊(未) 椿の花 猿(申) 桃の実 夫婦の鶏(酉) 菊の花 仔連れの犬(戌) 牡丹の花 仔連れの猪(亥) 紅 葉 東京新聞の二十二日付け朝刊(二十七面)によると、三重塔の建立、一昨年だったそうです。 桜田門外で殺害された井伊直弼、蠢動する幕末の空気が読めずに、安政の大獄などを起こした頭の悪い役人だったのだから、水戸の浪士がやらなければ西国のどこかが・・・・・。 直弼、井伊家の13代目当主だったという数字は気になりますね~。 世田谷領主・吉良氏が建てた『弘得院』から改名して豪徳寺へ。 吉良氏の居城跡も『世田谷城跡公園』として近くに残っている。
by molamola-manbow
| 2008-03-21 12:09
| 犬・猫・蛙に動植物
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