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2009年 04月 29日

アキシマクジラ

アキシマクジラ_d0007653_20194041.jpg
今を去る半世紀ほども前のことになる。
立川の先、昭島市を流れる多摩川の河川敷に、中学(小学校だったかな?)の理科の先生が遊びにきていた。
象の足跡などが見付かっている一万五千年ほど前の露出地層を、小学生の息子に見せるため。
化石ひとつぐらい、ひょっとすると見付かるかも・・・・・。
親子に天は微笑みます。
とんでもない化石、ほぼ完璧なクジラ一頭分の化石を見つけちゃうんです。
発見場所から『アキシマクジラ』の名が付いた。

関東平野のほぼ全域を海が支配していて、クジラが立川の先まで来ていたなんて。
日比谷で映画を観ていたオイラにはビ~ックリの出来事だった。
ガールフレンドに皇居のお堀端を指差して、「あの辺りまで海だったんだぜ」などと話して入った映画館で、遥か関東平野の奥でのクジラ発見と発掘を伝えるニュースを見せられることになったのだから。
当時の映画館、ドラマの前の時事ニュースは慣例でした。

昨日は川原に露出した泥岩の川床(↑↑)を見て、半世紀前の『アキシマクジラ』発見のニュースがダブった。
写真上部の左端に写っている鉄橋が小田急線だから、その下流五、六百メートルほどの多摩川。
足先濡らさないよう気をつけながら「ウ~ン、アキシマグジラ発見場所もむき出しの泥岩だった」と歩き回る。
な~にも見付からなかった眼を皿の一時、仕方が無いことでしょう。
聞くところによると、隆起によって海を押し出した関東平野を、当初の多摩川は国分寺崖線に沿って流れていたとされている。
つまり、この泥岩の歴史は極めてあたらしい。
「な~にも無くて当たり前か~」と思いつつ、「それにしてもニュースに似ている」と、後ろ髪引かれる思い。

小さな流れには、サフランの蘂(しべ)よりも小さな、誕生したての幼魚の群れワンサカ
一年で一番なごむ季節の多摩川です。
アキシマクジラ_d0007653_10275240.jpg


by molamola-manbow | 2009-04-29 06:43 | 犬・猫・蛙に動植物


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