2009年 08月 15日
「おまえさん、岡元船長に惚れたな」 あと数日で別れとなって、セーリング・クルーザー『Hinano』を、オイラたちは擬人化し始めている。 大層穏やかな海だけど、島を回る毎に潮流が複雑に変化して、油断すると流される瀬戸内での『HINANO』は、極めて従順に走っていた。 ところが、瀬戸内最後の夜となる筈だった祝島の手前10海里の地点で駄々をこねた。 エンジンを冷却する排水弁の異常。 コイツは翌日も別の箇所に起こって、周防灘の手前で行き足をストップさせた。 駄々はこれだけにとどまらない。 下関を出航した昨日は、壱岐ノ島に十六海里と迫った玄界灘で、エンジンまでをストップさせた。 もしも、こんなことが向かい風に八時間も叩かれた周防灘で起こるとか、逆潮最大7ノットで流れる関門海峡の早鞆の瀬で起こるとか…。 考えただけでゾッとする場面では素直、かつ機能的に言いつけにしたがいながら、九州が近づいた途端、『HINANO』は悪さを仕掛けている。 他にもビルジの抜けをわるくしたり、トイレのパイプを詰まらせたり…。 これらの原因、西日本を襲った雨台風で、海に大量に流れ込んだゴミを海水取り入れ口に吸い込んだせいだと、片付けることは出来る。 でも、そうだとばかりも言えない。 『Hinano』は岡元船長に、この機会を利用して、己の問題箇所を全てさらけ出そうとしたのですよ。 回航クルーには、急死した久我耕一オーナーとともに、建造当時('96年3月)から『HINANO』と行動を共にして、全てを知り尽くしているボースン峰島新太が乗っている。 『HINANO』はボースン峰島に、故障の対処方、問題点の全てを岡元船長に伝えて欲しかったのです。 可愛いじゃないですか。 これからは岡元船長と一緒に長崎の大村湾で生きて行こうと決意したんです。 ヨットにしとくのが惜しいような娘です。 壱岐の夜は天地がひっくり返ったような大雨。 ノンビリユッタリと寝て、08:30分郷ノ浦港出航、ケンケンでシイラ・ゲット(10:30)しながら、玄界灘を五島へ。 天気晴朗にして、波優し。 【組長・manbow】
by molamola-manbow
| 2009-08-15 11:12
| ヨット
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