2011年 07月 23日
江戸中期の浮世絵師、勝川春章・春英の師弟が描いた『百鬼図』の中に登場する巨大妖怪・ダイダラボッチ図です。 民俗学者の柳田国男博士、ケツをまくって貴族院書記官長の座を去った大正八年(一九一九年)、「その足で」と云うような間髪を入れぬ素早さで、世田谷区を縦断して流れる北沢川流域の民話調査を行っている。 京王線が新宿に入ってくるのは大正四年(一九一五年)、小田急線の開通はその十二年後(昭和二年)だから、流域は世田谷村の後に字がつくような草深い里だった筈です。 京王線の『代田橋駅』は玉川用水路に架かる"代田の橋”が由来だそうです。 他にも小田急線には『世田谷代田駅』、井の頭線には『新代田駅』があり、地名にも『代沢』と『代田』が残ってる。 これらすべて、ダイダロボッチから来ているんだそうですよ。 今は埋め立てられて住宅が密集してるけど、柳田博士が訪れた時代にはダイダラボッチの足跡だとされてる湧く水池もあった。 北沢川には沢山の支流もあって、そのひとつは『ダイダラボッチ川』と呼ばれてた。 この種の民話、箱根の芦ノ湖もダイダラボッチの足跡だし、甲府盆地は富士山を高く盛り上げるためにダイダラボッチがすくった跡など、全国にあるんですけど・・・・・。 北沢川流域の民話、伝説を調べた柳田博士はこれもダイダラボッチが架けたとされる玉川用水に架かる『代田の橋』を眺めて、「随分小さな仕事もしたんだ」みたいな感想を述べてますが、足跡伝説に関しては「つま先に力を入れ、西を向いてる(東だったかも)」などと。 面白い伝説は北沢川の水源(京王線・八幡山駅前の都立松沢病院内の将軍池)が地下で井の頭の池につながってるんだとする説です。 お百姓さんが北沢川の水辺で鎌を研いでいると、小さな蛇が泳いできた。 邪魔なので鎌の先で脇にどけると怒り狂って大蛇に変身して襲い掛かる。 井の頭の池に巣食う大蛇が小蛇に変身して地下水脈潜って遊びに来てたんですね~。 幸いにも夢中で振るった鎌が当って大蛇は退散しますが、北沢川は三日三晩真っ赤に染まる。 この時切り落とした尻尾の骨、何故か近くには保管されてなくて少々離れた中野坂上の宝泉寺にある。 新宿・落合の浄水場で濾過した水をもう一度地下トンネルで引き戻して暗渠の上に流している北沢川の代田のせせらぎ。 落合の浄水場で染料を流せば伝説の再現は可能ですが、キット伝説が生まれるような赤く染まったこともあったのでしょう。 川の水が赤く染まること、海の赤潮同様にプランクトンが異常発生すると起こりうるんだそうですから。 北沢川の現在の主はコイツ(← ←)。
by molamola-manbow
| 2011-07-23 08:25
| 地元・経堂
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