年の瀬にうたげ

皆々様との旧交を温めたいと、久しぶりに飲み会を開こうと存ずる。
期日は二十五日の日没あたりから。
トンガリ帽子と鼻の赤いトナカイ、世間と同じに彼らにかこつけて大騒ぎがしたい訳では御座らぬ。
ミサなし、ローソクなし、ケーキなし、プレゼントの交換もなしの集まりで御座る。
神妙な顔作って、アーメンなどとやる趣味も主義もお持ちではない皆の衆、情熱の炎からませて目と目見詰め合う予定もない貴方に貴女、お待ち申しておりますゾ！

な～んてmail　を流して、経堂の"超高級料亭"・manbow亭でうたげを催す通知を流した。
早世した美晴なるママさんがやってた新宿二丁目のスナック『スガンさん』で、夜な夜な飲み狂ってた仲間への呼び掛け。
せっかくの日なのに、な～にも予定のない二十人ほどから「行く、行く」通知が届いた。
「田舎に帰る日よ～」
「事務所の引越しなの～」
「大学受験のムスメの野暮用と重なったワ～」
参加できないムネの淑女の通知、こちらも揃って艶っぽくない。