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2012年 08月 26日

ションベンウオ

和名は『アイゴ』、広辞苑では『藍子』などと書き表わしてますが、「これでは語意にそぐわない」とも言われてる。
アイヌ語で『棘のあるもの』や、刺すものを『アイ』、古語でもイラクサを『アイ』と呼んだから、語源はコチラだろうと。
manbowもコチラ説に一票ですね。
背びれ、腹びれ、尻びれに強烈な毒針があって、指されると激痛が走る。
そんな訳で、和名の『アイゴ』より、関西、東海、北九州の一部で称していた『バリ』とか、『バリコ』とか、『針』を思い浮かべる地方名の方が通り相場になっちゃってる。
能登半島では『イタダイ』とも。
ションベンウオ_d0007653_865326.jpg
この固体で三十センチほど。
引き味も鋭いので釣り人は「ウウン?」などと期待しますが、姿をみて「な~んだ、外道じゃね~か」
理由は熊本県民いわくの『ションベンウオ』、磯臭さが半端じゃあないから皆さん敬遠して持ち帰らない。

伊豆半島の先っぽ、田牛(とうじ)の磯に潜った銛漁の獲物、その『ションベンウオ』一匹だけでした。
陸にあげると『シブガミ』(渋紙)と呼ぶ地方名(紀州の一部)も納得の色へと見る見るうちに変わります。
でも泳いでる時は薄緑色してて、黄色味を帯びた側線まで入ってる(様に見える)。
ワカシ → イナダ → ワラサ → ブリと出世して、最後には『とどのつまり』のトドへと変わるイナダに見えちゃったりするんですよ。

唾を飲み込むだけで耳抜きが出来るから三十メートルは潜れて、「もう駄目」と思うところまで潜ってから全身を脱力させる。
体の浮力だけでゆっくりと水面へと戻る時間帯、不思議と苦しさは忘れてます。
この十秒とか二十秒が気持ちがよくて潜るんです。
でも、今回は耳が抜けない。
スポーンと抜けなくて、サカナの近くまで潜って行けないんです。
大型のメジナとイシダイが仲良く同居してる穴、いくつか知ってるのですが・・・・・。
で、群れから離れてカジメの林へと入ったションベンウオを撃つちゃった。
民宿の冷凍庫に放り込んで帰ってきたけど、食ってくれるかな~?
海女さんだから、おいしい食い方をご存知かもと。
無駄な殺生の言い訳です。

by molamola-manbow | 2012-08-26 09:01 | 潜り・磯釣り・海


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