2005年 09月 19日
秋 も 秋 こ よ い も こ よ い 月 も 月 と こ ろ も と こ ろ 見 る 君 も 君 と覚源法師(後拾違和歌集)は詠みました。 美しくて、聡明な女性とデートして、中秋の名月を愛でつつそっとささやく。 下の句の最後の一行の『君』を、"愛しのキミ"と解釈しても、何の不都合もない。 そう考えて、何時か使ってやろうと思いつつ、チャンスは無いまま幾年月、使う機会はもうないだろうなあ。 和歌なんぞを冒頭に持ってきて、ちょっと気取ってみましたが、中秋の名月煌々の半夜を、海の上で、極めて無粋に過ごしてきました。 そよ風が海を渡たり、優しい漣(さざなみ)が海面を覆う度に、銀粉を撒き散らした豪勢な海がサーッと広がります。 感受性の豊かな人なら、息を呑んで涙ぐんだっておかしくない美しさでした。 そんな美しい海で、罰当たりにも、無粋にも、名月の月明かりを集魚灯代わりにした、出世魚の半夜釣りです。 成長するにつれて名前を変えて行く、セイゴ→フッコ→スズキの、鱸(スズキ)が狙い。 釣り人は新宿魚業協同組合連合会(新魚連)の3人と、千葉・本八幡魚協?の3人。 新魚連の釣りのフィールドは荒磯なので、船の釣りには縁遠い。 だからでしょうか。 「魚探で魚の居場所を探るなんて、魚に対してフェアーじゃない」と、船の釣りを攻撃します。 ルアーなどの疑似餌も使いません。 「魚をニセの餌で騙すなんて、魚にアンフェアーである」と、これまた無理やりの屁理屈です。 そんな訳でルアーを、ボートから投げるスズキ釣りなどは、新魚連のメンバーには初体験。 我々を釣らせるために乗り込んで呉れた本八魚漁協?の面々にとっては、吹き出したくなったに違いない釣りが展開されることとなった。 係留中の貨物船を釣ったりした珍技の数々は、割愛(恥ずかしいから)するけれど、技量の違いには完全脱帽!でした。 何しろ、10本ほどのフッコが揚がった中での新魚連の獲物は、3人で僅か2本です。 何度キャストしても我々には引き出せない獲物を、「釣れませんか?おかしいなあ、魚はいますよ」と言って、ちょっと投げた1投目に「フィッシュ オン!」と叫ばれるのだから、ガックリ。 月 読 み の 光 を 清 み 神 島 の 磯 間 の 浦 ゆ 舟 出 す 我 れ は (万葉集・詠み人知らず) と月夜の海へと勇んで漕ぎ出しては見ましたが、真ん丸お月さんに笑われただけの新魚連でした。 ひとり運河に落っこちて、ずぶぬれにもなっちゃったし・・・・。
by molamola-manbow
| 2005-09-19 15:52
| 潜り・磯釣り・海
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